好きだと言えなくて
ウソ・・・どうしよう・・・
あの後、俊ちゃん、雨の中濡れながら帰ったってこと?
友達に入れてもらうって・・・
あたしが傘借りちゃったから・・・
あたしのせいだ・・・
俊ちゃんの傘を持ったままクラスに帰ったあたしは、俊ちゃんのことが頭から離れないでいた。
俊ちゃん・・・大丈夫かなぁ・・・
俊ちゃん・・・
「春乃?どうしたの?泣きそうな顔して・・・」
そう言って、由紀ちゃんが話しかけてきた。
「どうしよう・・・俊ちゃん、熱出したって・・・あたしのせいだ・・・」
由紀ちゃんに話しながら、とうとう泣いてしまったあたし。
「ちょっ、ちょっと春乃!こっち来て!」
そう言った由紀ちゃんは、あたしを屋上へと連れ出した。