好きだと言えなくて

「あの!あたし、まだ学校にいないと・・・ねぇ!離して!」

そう言うあたしに、彼女はちゃんと答えてくれない。

「いいから!黙ってあたしに付いて来て!」

あまりに強引過ぎる行動に、あたしは抵抗するのを諦めた。

俊ちゃんの彼女が、あたしに何の用なんだろう・・・
もしかして、あたしのせいで熱が出たの知ってるのかな・・・
そのことを怒ってるのかな・・・

でも何だか笑顔の彼女の顔が、あたしに恐怖を感じさせないでくれていた。

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