好きだと言えなくて

俊介side


やべぇ・・・頭がガンガンする・・・

昨日雨に濡れたせいか、風邪をひいてしまったらしい俺は、朝から38度を超える熱が出ていた。
執事なんてしたくなかったから、本当は休むいい口実が出来たところなんだけど、どうしても学校に行かなきゃならない理由が出来たんだ。


それは1時間前のこと・・・

ビリビリ・・・

なんだよ!こんな朝からメールなんて!

そのメールはクラスの高橋からのメール。

「高岸、絶対来いよ!隣のクラスは、田中さんを使って客寄せするらしいからな!お前が来なきゃ、俺らのクラス勝てねぇんだからな!」

は?春乃を使って客寄せってなんだよ!

「田中を使って客寄せって何だよ?」

そうメールすると、高橋からのメールにはとんでもないことが書いてあった。

「クラスのマドンナ田中春乃ちゃんがあなたをご案内!春乃ちゃんと話すチャンスは今しかない!とか書いたチラシを配るって・・・」

何だよそれ!そんなことしたら、春乃に言い寄ってくる男がわんさかいんだろ!
そんなこと、絶対させねぇし!

「絶対行くから!」

だから、絶対行かなきゃなんねぇんだよ!

< 47 / 105 >

この作品をシェア

pagetop