好きだと言えなくて

家に帰ったら、姉貴が制服に着替えてどこかに行こうとしていたところだった。

「あんた、何やってんの?雨に濡れて帰ってくるからじゃない!ホントばかなんだから!」

「うるせぇ・・・」

「もう!今日はあんたの学校の文化祭行こうと思ってたのに・・・あんたがいなきゃ、案内役に困るでしょ!」

そう言いながらも、俺を部屋に連れて行ってくれた姉貴。

「早く着替えて寝てなさい!」

そう言って、姉貴は下へ降りて行った。

春乃・・・大丈夫か・・・
誰かに何かされたりしてないか?
俺・・・春乃が好きなんだよ・・・

姉貴が持ってきてくれた薬を飲んだ俺は、知らないうちに眠っていた。
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