好きだと言えなくて
言えなかった言葉
春乃side
「はぁ・・・」
吐息なのかため息なのかが聞こえてきて、俊ちゃんの顔を見上げると、なんだか辛そうな顔の俊ちゃん。
そうだ!俊ちゃん熱が出てたんだ!
「俊ちゃん!大丈夫?」
「ん・・・ちょっとヤバイ・・・」
「ごめんね、俊ちゃん・・・帰ろう!あたし送ってくから!」
「ありがと・・・春乃・・・」
そう言ってあたしにもたれかかりながら歩く俊ちゃんは、本当に辛そうだった。
家に着くと、俊ちゃんは、一緒にいてほしいと言って、あたしを抱きしめた。
「わかったから・・・俊ちゃん、とりあえず着替えてベッドに横になろう?」
そう言って俊ちゃんを部屋に連れて行ったあたしは、キッチンを借りてたまご粥を作って薬と一緒に部屋に持って行った。