好きだと言えなくて
俊介side
春乃が見つかり、おせっかいな姉貴もいなくなってホッとしたのか、また頭がガンガンしてきた俺。
大きく息を吐くと、春乃が俺の顔を見て、
「俊ちゃん!大丈夫?」
と心配そうな顔をして聞いてきた。
本当は春乃に心配をかけたくなかった俺だけど、マジでヤバイ・・・
「ん・・・ちょっとヤバイ・・・」
と言った俺に、春乃が家まで送ると言ってくれた。
「ありがと・・・春乃・・・」
真っ直ぐ歩くのもキツイ状態で、春乃に掴まりながら歩く俺。
好きな女に送ってもらうとか・・・情けねぇ・・・
ホントなら、俺が春乃を送ってやらないといけねぇのに・・・