好きだと言えなくて

「春乃・・・ごめんな・・・俺、春乃を泣かせるつもりなんてなかったんだ。ごめんな・・・俺、サイテーだな・・・」

「ううん・・・あたしが悪いの・・・黒川さんの時もそうだったのに・・・ちゃんと嫌だって言わなかったから・・・でも、怖いの・・・こんなこと言ったら、こんなことしたら俊ちゃんに嫌われるんじゃないかって・・・あたし・・・俊ちゃんに嫌われたくないの・・・」

そう言ったあたしを、もっと強く抱きしめた俊ちゃん。

「嫌いになんかなるわけないだろ?俺の方が先に春乃に惚れたんだよ?俺の方が春乃のことを想ってるんだから・・・」

「俊ちゃん・・・ありがとう・・・大好き・・・」

そう言って俊ちゃんを見上げたあたし。

「だからさぁ・・・春乃のその顔、反則・・・かわい過ぎるから・・・俺、もう我慢出来ねぇかも・・・」

「えっ・・・ん・・・」

俊ちゃんの唇があたしの唇を塞ぐ。
昨日よりも、もっとずっと深くて甘いキスに、あたしは体の力が抜けてしまった。
そんなあたしを支えながらも、止まらないキス。

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