正しい殺人事件
「で、あったかー?」
「あー、あ!あった、あった!」
「じゃ、クレープは奈々ちゃんのおごりね」
「ぬあぁ?!」
「迷惑料」
ねー、とか。おい、二人。
やけに息が合ってないか?
軽く疎外感を覚えるぞ?
「よし、奢ってやる。ただし、一個を三人で回し食いだからな」
「私、チョコバナナにしよーかな。」
「あーいいな。なら、イチゴクリームにすっかな」
「おいー置いてくな。待ってくれ。奢ってやるって言ってるのにこの仕打ち」
「だって、なぁ」
「ねぇ」
A、Bどうした、やけに仲良いな、ちくしょう。
「「奈々(ちゃん)の所持金なんてあてにできねぇ(ない)し」」
「なにを!?」
「今日の奈々ちゃんの所持金298円~♪」
何故だ!?何故ばれている?!
「チョコバナナクレープ420円~♪」
「イチゴクレープ420円~♪」
綺麗なコーラス、華麗なステップ。
認めよう、さすが演劇部。
A、B。
お前らの将来は決まった。
ミュージカルだ、アイーダでも美女と野獣でもライオンキングでもやってこい。