正しい殺人事件

「はいーお疲れさん。じゃ、新学期になー。羽目は外しすぎないように。特に奈々」

何故に指名!?
この教師は分かっていない。

「奈々、帰ろーぜ」
「クレープ行こうよー」

「A、B。私は用がある。クレープは二人で行ってくれ」

ふふん。私はお前らとは違って、暇じゃないんだよ。

「用って何だー」
「何だー」

「お子様達にはまだ早い。」

「ですってA子」
「聞いたB江」
「B江ってなんか微妙だなあ。そもそも、Bで始まる名前って何?」
「ば、ば…馬場、とか?」
「苗字でしょ、それ。」
「それ言ったらA子はどうよ?」

「そのまんま、英子さんとかかしら」
「英子だったらE子だろ。」
「あ、そうか。」

二人の世界に入ってしまった。

用事があるのに二人の帰還を待つ私、大人!


決して、寂しいからではないわ。
ええ、寂しくなんてないんだから。
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