桜姫
「クスクス……会った当初から随分幼くなりましたね」
総司は笑いながら私の頭を撫でて来る。
かあぁと顔が熱くなった気がしたが、気がしただけで、寒くて堪らない。
私はブルっと身震いすると、足を抱え込んだ。
そして、雪の寒さを感じる為に目を瞑ってじっとした。
すると、暖かいモノが私を包んだ。
「やっぱり桜羅小さいな」
そっと目を開けると、私の体には引き締まった筋肉がついている総司の腕が巻き付いていた。
『………離せ』
「こっちの方が温かいじゃん」
総司は頬ずりしてくる。
『や・め・ろ‼』
「いや」
総司はギュッときつく抱きしめて来て、私は仕方なく抵抗をやめた。
2人で暫くその体制で雪を眺めて居た。