桜姫
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真っ暗闇に浮かぶ1人の少女が見えた。
その子に近寄るに連れ、少女の声が聞こえた。
『ひっ…………ぅっ…お母さんっ…
お父さんっ…お兄ちゃ…』
少女は、悲痛に泣きながら言葉を零す様にしゃべっていた。
『私を置いてかないでよぉ…』
彼女を見ていて私の様だと思った。
『1人は嫌………』
少女の姿を捉える事ができる前に少女は消えた。
私はあたりを見渡すと、少し身長の大きくなった少女の影があった。
『…私は自分を守る…………』
その少女はそう言いながら多くの侍を斬り捨てて行く。
そして、またフッと居なくなる。
そして…………
『………あんたも一緒だよ』
後ろから声がして、振り返るとその少女は………
昔の私…………