桜姫






「………貴女は何故倒れて居たんですか。あんなとこで。しかも血だらけで。しかも二回も」





茶髪の短い髪を後ろでチョコンと縛っている男からの言葉は、何かと棘を感じる。


そこはまぁ、ほっておこう。






『………血だらけで倒れて居たのは浪士にぶつかって追われてやむをえなく斬って……「斬った?!」……うるさい』




「いや、貧弱そうな華奢なちっせぇ体して…斬った?!」




……何かムカつくな。




『……私はお前等よりは強いと思うぞ』





その言葉に、カチンと来たのは黒髪ポニーテールと、茶髪で、優しく微笑んでいるのはまだニコニコしていた。






………何なんだ壬生浪士組と言うものは。








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