桜姫
試合
道場についたら、何故か目をまん丸にした隊士らしき人がいっぱい居た。
「おう。悪りぃ。少し道場貸してもらう。」
「ど、どうぞっ……」
目を輝かした隊士達は、黒髪ポニーテールに道を譲った。
「し、竹刀にしますか?それとも……」
「竹刀……『私は木刀がいい。』……どうなってもしらねぇぞ。」
黒髪ポニーテールは、呆れた顔で私に木刀を投げた。
パシッと受け取る。
「おい、総司。」
「え〜僕審判なの?」
少し不満げに頬を膨らます茶髪。
「……後でやらしてやるから。」
黒髪ポニーテールは、額に手を当てて眉をひそめながら渋々と言った感じで了解を取る。
「……ならいっか。はい、両者構えて~」
……簡単な挨拶だな。