桜姫




「……意外に強いですね」



『………しゃべるな』





シュッ






また、乾いた空を切る様な音が響いた。









「…勝者……………名前なんだ」





勝ったのはまたもや少年だった。




沖田の脇腹に木刀が添えられて居た。





『…お前らに名乗る必要がない。』





その言葉に平隊士達は眉間にシワを寄せた。



尊敬している副長と組長を馬鹿にされ、怒らない者など居ないだろう。





「貴様っ……」






平隊士の1人が少年に竹刀を叩きつけ様とした…



「おいっ、よせ……」




土方は止めに入ったが、遅く、




スパァン‼




少年は振り上げられた竹刀を腕で阻止し、手で折った。









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