桜姫
『だが、群れるのは嫌いだ』
一気に冷たくなり、突き放す桜羅。
ピシッと空気が固まる。
「……そんなに嫌かね?」
『うん。』
即答する桜羅に苦笑いを浮かべる近藤。
「君の家族には私たちから言っておくから。」
『……それは必要無い…』
桜羅は少し顔を歪めてつぶやく。
「何故だい?ご家族は心配す…『その心配する家族が私には居ないんですよ』
その言葉に目を見開く三人。
その様子を冷たく見据える桜羅。
『……まぁ、いいですよ。気が変わりました。壬生浪士組の隊士になる。』
その言葉に、土方は眉を微かに動かした。