桜姫
その後に、何故か沖田も入ってくる。
『……何故貴方も入って来るんですか』
話し掛けると、沖田は、「え?」みたいな澄ました顔で首を傾げる。
「手伝おうと思っ『結構です。』
即答する私に苦笑いを浮かべながら人差し指をピンと上に立てる。
「掃除道具の場所解りますか?」
『………』
んなの知ってる訳無いじゃん。
「井戸の場所解りますか?」
『………』
「雑巾の場…『解った。手伝って下さい』
その言葉に満足げに笑みを浮かべながら部屋を出る。
何となくその場に居たら、沖田がひょいっと顔だけ襖からだして、怪訝な顔をする。
「連れて行くんですから、一緒に来て下さいよ」
…持って来てくれるんでは無いのな。