桜姫
『……私の…家に伝わる刀なんだ…』
この時、桜羅は自覚が無かったが、凄く悲しそうな、泣きそうな顔をして居たのを土方と沖田はしっかりと見て居た……
「…んじゃ、大切にしてるんだね?」
沖田が、桜羅に笑って欲しい一心に微笑んで喋りかけた。
『……別に』
「「は?」」
流石の2人も間抜けな声が出た。
意外な答えが桜羅の口から出て。
『……私は家に伝わる刀だから大切にしてるんじゃない。
ただ、この刀と相性がいいから…大切にしてるだけ。』
ちょっと照れくさそうにそっぽ向いてボソボソ喋る桜羅に、2人は笑みを漏らした。