桜姫
どんどん集まって来る隊士達。
その中に誰か知らないやつが1人、土方の横に座った。
様子を伺う様に見据えていると、こちらを向いて、人の良さそうな笑みを浮かべた。
『……………フイ』
桜羅は、目線をそらして土方を見た。
『土方。誰だソレ』
「ソレって…まぁ、まだ紹介はしてなかったか。
副長の山南さんだ。」
土方が横の山南とやらに目を移して言った。
すると、ニコッと笑って、口を開いた。
「山南敬助です。以後お見知りおきを」
『……桜羅です。』
珍しく敬語を使った桜羅に、土方は怪訝な顔をする。