桜姫
「ん?お前、見ない顔だな」
芹沢は、沖田の影に隠れている桜羅を目に捉えて、問う。
土方は、まずいと言う顔をして取り繕う
「新しい隊士だ」
『…初めまして』
「…何と言う名だ」
芹沢は、鉄扇をビシッと桜羅に向ける。
『……さく…「芹沢さん、何で帰って来たんだ」
土方は、私の言葉を遮って芹沢に話しかける。
少しイラっとしたのは言うまでもない。
「…名は」
芹沢は無視して桜羅に問う。
『……桜羅』
桜羅は仕方無く口を開く。
「ほう。お主女だろう。」
『は?』
女と見破られ、少し眉間に皺を寄せる桜羅。