檸檬の変革
インドネシアへ出発当日はめまぐるしかった。

母はあれこれ持って行けと言うし、父は冷静さを装っていたが、貧乏揺すりなんてしていた。


父の車で家族みんな乗り込み空港へ向かう車中は逆に誰も喋らなかった。


空港は広く僕は驚いた。テレビで見るより遥かに大きく、そして騒がしかった。
アチコチで離着陸のアナウンスが日本語と英語で知らせている。

僕は本当に籠の中の鳥だった。

外の世界は僕の知らない事ばかりだった。

僕は本当に大丈夫何だろうか?
急に不安感が広がった。


時間より大分早く着いた僕達はレストランに行き食事をした。
食後のコーヒーを飲んでいると、父がレストランの出入り口に向かい軽く手を上げた。


僕と母は同時に出入り口を見た。



ソコには浅黒い肌の外国人の女性が店内を見回しながら立っていた。


母と僕は顔を見合わせた。






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