檸檬の変革
僕は震える君の頭をまるで小さな子供にする様に優しく撫でた。

僕が嫉妬しなかった訳じゃ無い。自問自答を繰り返した。
君を憎もうともしたんだ。

でも、どうやっても出来なかった。

理由は分からない、君に同情する程僕は大人じゃないし、がんじがらめになって絡まった糸の様になった思いを僕は投げ出し、夜の公園に行った。

公園の池を何も考えず見ていたら、水面に月が映っていた。

僕は投げ出した思いを少しずつ手繰り寄せた。

一番大切な事は、僕は君が好きなんだって事。

例えそれが片思いでも、僕を見ていなくても
僕の目には君が映ればそれで良い。


何時か君の目にも僕しか見えなくなるまで待てば良い。

君が僕に全てを打ち明けた時




それが僕と君の始まりなんだ。


僕は君が好きだから。
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