檸檬の変革
そして、貴方と離れなければいけない日。
私は何時も通り貴方の背中を見送った。

貴方の時間をこれ以上奪えない。

そして貴方の前から消えたの。


私は時間をさ迷ってるの。
もう自分がどこから来て何処へ行くのかさえ分からないただの怪物。

でも、誰かに愛されたい。
そして、誰かをそれ以上愛したい。
そう思いながらさ迷っていたら隼人
貴方を見つけたの。

初めて隼人を見つけたのは貴方がまだ赤ちゃんの時。
元気に泣いていたの。
でも、私を見た瞬間貴方は泣き止み私に笑いかけたの。

私はその笑顔をずっと見ていたい衝動を抑えられず、隼人を見守っていたの。


この手紙は貴方の時間を奪ってしまった謝罪の手紙です。

貴方には未来がある。
そして、誰より幸せになって欲しいのです。


今の貴方を見ていられない。
貴方の心の時間を進めなければと思い
手紙を書きました。
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