アンジュエールの道標
「永久はこの世の番人じゃ」
「えっ?あ」
その声の主はユズハさん。
ってか、女子高生なのにどう見ても水には見えないものを飲んでたり。
「……言っておくが、千年は生きておるでな」
「あ、すみません」
そうか。見た目の年齢じゃないんだ。
なら、永久さんは――?
「永久は私が生まれたときには既にその姿であったな」
そうユズハさんに言われて、「なつかしいねぇ」なんて永久さんは紅茶を入れ始めた。