アンジュエールの道標

「しかし、本当になりそこないなのか?」

「わっ!」


クイッと私の顔を両手で掴んだのはユズハさん。


「ふむ……」


うっわぁ、マジでハンパ無く綺麗。女子高生姿も綺麗だったけど、今の十二単姿はハンパ無い。

切れ長な目、長くゴージャスな睫毛、すっと形のよい鼻に小さな唇。

その唇が少しへの字に曲がって。


「まぁ、確かに品に欠けるな」

「……」


それ、私の事?

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