アンジュエールの道標
パパとママが喧嘩した夜。
ママの投げた花瓶がハルの頭に。
想像以上に流れ出る血にママはへたり込んで、パパがタオルとか取りにいった間にハルは家を出たらしい。
それから、二人で方々探したけど見つからなくて。
翌日のパパの出張は変更できないし、この状態を私に説明できないし。
と言うことで証拠隠滅。
ママは私に気づかれまいとよそよそしく、パパも出張先から電話もしなかった。
なんてのが真相らしい。
「で、離婚は?」
単刀直入にそう言うと二人して顔を見合わせて。
「するわけ無いじゃない~」
「馬鹿だな、万里は」
……ヲイ。