アンジュエールの道標

パパとママが喧嘩した夜。

ママの投げた花瓶がハルの頭に。

想像以上に流れ出る血にママはへたり込んで、パパがタオルとか取りにいった間にハルは家を出たらしい。

それから、二人で方々探したけど見つからなくて。

翌日のパパの出張は変更できないし、この状態を私に説明できないし。

と言うことで証拠隠滅。

ママは私に気づかれまいとよそよそしく、パパも出張先から電話もしなかった。

なんてのが真相らしい。


「で、離婚は?」


単刀直入にそう言うと二人して顔を見合わせて。


「するわけ無いじゃない~」

「馬鹿だな、万里は」


……ヲイ。

< 122 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop