アンジュエールの道標

「……行ってきます」


しくしく、演技をしながら部屋を出ていく永久。

あれからも幾度となく崩れそうな世の中だったが、なんとかこの状態を保ってる。

モンプチは旨いし、外は暑くとも家の中はエアコンとやらで快適。

わしは窓際で永久の後ろ姿を見ながら一つあくびして。

それから眠ることにした。




この世はまだ、

太平らしい。




閑話~白夜~【完】
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