アンジュエールの道標
第3話
覚めない夢
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「こんにちは」
「……」
ある日、突然彼は現れた。
「朝比奈永久といいます。こちらは猫の白夜」
銀色の髪に闇色の瞳、腕に抱いてる猫はふさふさで真っ白だった。
「可愛い猫ね?」
「そう? 最近太ってきて、痛っ!」
ぺしりと尻尾で頬を叩かれて顔を歪める永久さん。
なんだかおかしくてクスクスと笑ってしまった。