アンジュエールの道標

事実を突きつけられて、脱力しそうになる。

分かってた。分かってたけど、どうしても認めたくなくて……。


「だから、探してあげましょう? そして――」

「嫌」

「えっ?」


驚く彼に、私はもう一度はっきりと「嫌よ」と告げた。


「どうして?」

「当たり前でしょう? だって、見つけたら……」


その原因まで追究しないといけなくなる。


そんなの――。

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