アンジュエールの道標
夢の終り
「……ん」
目が覚めたとき、あたしはソファの上だった。
勿論、『アンジュエール』の。
あたしが枕にしてた白夜さんはいなくて、目の前には、
「おはよう」
ニコリと笑う永久さん。
多分、いままでの事は夢じゃ無いんだと思う。
でも、
「ハル、は?」
ハルはどこに行ったんだろう?
白夜さんの後を着いて走って行ったけど……。
「ここだよ、万里」
目の前にいるのは、
「……誰?」
パンクな格好をした若い男の人。
「誰って、つれないなぁ」
なんて笑って、喉仏を上下させて……って。
えっ?