アンジュエールの道標

「うん、見えるわけじゃないから」

「……」

「それに今君は精神的に弱ってるから力も落ちてるし」


あたしの目の前でにこりと笑う永久さん。

よく考えたらこの人は何者なんだろう?

白夜さんのようになにかに化ける、とか?


「とりあえず、君の問題を解決させようか?」


ふんわり笑って紅茶を口にして。


「あ、これ入れなおそうね」


なんて。

彼の存在を一番不思議に感じた。

< 51 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop