アンジュエールの道標
だって、これってキス!?
驚く私の目の前、唇が触れる直前で永久さんは止まって。
「尻尾、取られたんだ?」
なんて。
全然話は見えないけど、彼女は薄っすらと涙を浮かべてコクリと頷いた。
「なら、取り返すことで契約を破棄しなきゃね」
「あの馬鹿猫が居なくなるから」
「うん、そうだね」
「しかも死んじゃうとかあり得なくない?」
「それは否定できんな」
そんな会話をしながら3人(?)がじとりと見たのはハルで。