アンジュエールの道標

でも、この道って……。


「俺んちの近くだね」


そう、ハルの言うとおり黒い鳥は私の家に向かってる。

もしかして家に住み着いてる、とか?

なんて思ってたら、


「あ、ここみたい」


黒い鳥はふわりと屋根に舞い降りた。

そう、


「俺んちの隣じゃん」


うちのお隣さんち。


「気づかなかったのか?」

「……」


そう白夜さんに言われて口ごもるハル。

まぁ、お隣さんといっても――。

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