c-wolf
それから、僕はグループメンバーにランチのことを伝えた後、のC部屋に行った。


部屋に入っても、Cはいなかった。


僕が首を傾げたとき、首もとに剣があてられた。


ヒンヤリとした感触がのどに広がる。


「……誰だ」


低い、狼のCだ。


「…………フィーリア」


それを聞いたCがゆっくりと剣をおろして、僕の隣を横切る。


その横顔は何も思っていなかった。


「あの……、明日、本当にランチに行くの?」


Cは椅子に腰をおろして、何か書類を書き始めた。


「……行くよ。ただ、俺じゃなくてお前等がね」


ききたく、なかった。


なんて返していいか、声がでてこなくて。


だけどCは黙々と書類を整理している。


「……何で?Cは?」


ようやく声にでた言葉にCは何の迷いもなく即答してくる。


「仕事が入ったから」


何で?


Cから誘ってくれたのに。


何で?


「……そっか」


でも、仕事なら仕方ないよね。


「わかった」


ゆっくりとCが振り返り、口を開けようとした。


だから……。


「仕事、がんばってね」


って言って、返事も聞かずに、じゃあねって部屋をでた。
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