c-wolf
「……亮……」


心配そうに亮を見ると、亮がそっとCのおでこに触れた。


「すっげぇ熱だ。立ってたのがおかしいくらい。早く皆を呼んできたほうがいい」


そう言われて、僕は走って皆を呼びに行った。


寝室の前で


「Cが倒れた!」


と、叫ぶと、一秒もしない間に皆がでてきて、三秒もかからないうちに皆がリビングに集まった。


「大丈夫なの!?」


「ゼルトが倒れるなんて……」


「早くなおさねぇと!!」


皆、初めての出来事だったから、パニックになって、何をしたらいいのか分からないでいたけど、亮だけが冷静だった。


「まず、薬を飲まそう。それから、医療チーム」


「ん?」


「すっげぇ高い温度なんだ。もしかしたら病気かもしれない。診てくれるか」


「もちろん。医療器具を持ってくる」


「あぁ、頼む。それから、誰か粥を作ってくれ。多分、ゼルトはここ最近まともに何も食っていない。さっき担いだとき、えらく軽かった」


それも原因にあるかもしれない、と亮はつぶやきながら皆に指示を出していた。


そして……。

「毒、ですね」


医療チームの結果に皆が驚いた。


まさか、無敵のCが毒なんかに負けるとは思っていなかったのだ。
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