c-wolf
「C……」

僕は手についた血を舐めとるCに近づいた。

亮はCは僕に任せたのか、伽羅を背中に担いでいた。

Cが僕を見下ろす。

「それ、やっといてくれる?フィーリア」

「うん」

Cは僕に後片付けを任せると教会から出ていった。

一緒についてきた皆がCのために道を開ける。

Cは教会の扉を開けて一歩外に出ようとしたところで足を止めた。

そして僕たちを振り返る。

逆光でCの表情はまったく見えなかった。

「言い忘れていたが……POLに勝手に手を出すな。POLを潰すのは俺だ」

狼の威圧だというのだろうか。

ふつうの人間とは考えられないあざ笑うかのような純然たる殺意。

まるで―――

「異常だ……」
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