c-wolf
「まず、男の一人が威濡に何歳かとおたずねになられ、威濡は素直に15と述べました。すると、もう一人いた男が、なら、餓鬼はc-wolfなんかに手を出すな、と申し、最終的に餓鬼が首をつっこんでいい問題じゃねぇんだ、と言われておりました。どうやら、威濡は忘れていたようですが……」
威濡は首をコキコキとならし、琥露を振り返った。
「そんなこと言われたかぁ?覚えてねぇな……」
レインはへぇ、と笑いながら紅茶をすすった。
「威濡が覚えてなくても、琥露が覚えているからいいんだよ。それよりも、POLの最高責任者に対して”餓鬼 ”呼ばわりねぇ。それ、許せないなぁ」
威濡は今度は手をバキバキとならした。
「つっても、POLってこと言ったら逆にパニックになるだろ。仕方ねぇって」
レインは、そっか、と言うと、珠羅にソッと事伝えた。
威濡はそれをみて指摘した。
「おい、そのおっさんたちを殺すなんてこと言うなよ」
レインはそれを聞いて、珠羅にやっぱり却下、とつぶやいた。
「つーか、別に俺は怒ってねぇし、気を悪くもしてねぇんだから、お前が怒ったりそういうことしなくていいだろ」
レインは肩を軽く竦めただけだった。
「じゃ、俺はもう寝る!」
「うん。報告ありがとう」
「では……」
レインは、軽く手を振り、威濡と琥露を見送った。