千年桜
「分からない?…どうして?」
「私はさっき目覚めました。信じてもらえないかも知れないけど、私は千年前から“魔法の桜”…つまり“枯れない桜”の中で眠っていたのです。」
学園長は少し驚いたような顔をした後、
すぐに納得したようだった。
「だから赤李様はあのような言い伝えを残したのね。赤李様は約千年前のお人だもの。」
「はい…私と赤李はクラスメイトでもあり、私が愛している人です。」
「あなたもいろいろ事情があるのよね…分かったわ。これ以上は何も聞かないわ。」
「ありがとうございます。あと…ユズたちも何れ来ると思います。赤李が嘘を言い伝える筈がないですから。」
「そうね…それで?ケイはどうしてクロさんと一緒に来たのよ?」
「一緒に来ちゃ悪いかよ。」
「ふふっケイの言っていた人はクロさんなのね♪」
「うっせ///」
え?ケイ…何か言ってたの?
やっぱりケイは私に出会う前から私の事を知ってたんだ。