LOST ANGEL


そんな地味なもの、なくてもいいんじゃないか?


キレイな空があって、海があって、虹があって、キラキラ眩しい街がある。

それだけじゃダメなのか?


華やかな人生。
ドラマみたいな演出の効いた無駄のない人生。


それじゃイケナイのか?




そんな疑問さえ浮かばなかった。




キミに出会うまで…。




キミは教えてくれた。

人生の本当の意味を。
その素晴らしさを。




頭の片隅から懐かしい声が聞こえてくる気がする。
目を閉じて誰かを探す。

キミという誰か…




確かに居たと信じたいんだ。
誰に聞いても分からないと言われるけど。
それは夢だと笑われるけど。


この広い世界中をどこまでも探したくなるんだ。

無性にそう思うんだ。




キミに会いたいー




キミが…

彼女がいなくなった日
ボクは記憶をなくした



何の根拠もないけど
そんな気がするから。


ただ、そんな気がするからー。



< 5 / 89 >

この作品をシェア

pagetop