家族ノ絆ヲモウ一度
椿が火燐の手元を見ると、しっかりあの時のジャックオランタンが・・・。
「椿ちゃんのかぼちゃちょうちんは?」
「リビングに置いてる。」
「お前、自分で持ってべか。後で貸して。」
「何するべか?」
「中にろうそく刺すから。」
緑涼は、火燐にそう説明する。火燐は少し不安そうな顔をしながらも了承した。
リビングに行くと、黒い頭巾をかぶり、黒いマントを身に着けた蓮流の姿があった。
「お前は何にしたべか?」
緑涼は蓮流にそう聞いた。
「ん?死神だよ。」
そういうと、後ろに隠していた大きな鎌の刃を思いっきり緑涼に向けた。緑涼はびっくりして後ろに倒れこむ。
「び・・・びっくりしたべ!」
「付属品の大鎌もセットになっている服にしたから付いてきた。何も切れないけどね(笑)」
蓮流のその言葉に「切らなくていい(呆)」と禮漸はぼそっとつぶやいていた。
その頃、椿はキッチンに移動し、お菓子の準備。その横に蓮流がやってきて、手際よく晩御飯の準備をし始めた。