家族ノ絆ヲモウ一度

朝食がひと段落着いた時、美佐子の前に鳥かごのような形の持ち手がついた台が登場した。

その一段一段に小さなカップケーキが何個も飾られている。



「うわ~!!かわいい。」

「お口直しの菓子でございます。ティータイムにいたしましょう。」



そういいながら、正嗣はティーカップに赤いローズヒップティーを注いでいく。今度は甘酸っぱい香りが部屋に立ち込める。


「一緒に食べよう。」
「よろしいのでしょうか?」
「一緒がいいの。」
「では、お言葉に甘えて・・・。」

正嗣はそういうと、美佐子の向かいの席に座った。
美佐子は立ち上がると正嗣のティーカップにローズヒップティーを注いでいく。
慌てる正嗣に「私もしたいの(笑)」といった。


その後、彼らはゆっくりとした時間を一日過ごし、夜を迎えた。

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