Perfume...


「ユウ……くん?!ホントに隣に住んでたユウくん?!」

「チーちゃん、ホントに、思い出した?」


この店に入るまでの面影はどこへ。

捨てられた子犬のような目で私を見つめた……彼。

か……、かわいい……。

母性本能くすぐられるってこのことなんだ。

ぎゅってして、頭をワシャワシャっと撫でたい衝動にかられる。

だけど、ここでそんなことしたらただの痴女。


「思い出したというより、ユウくん変わりすぎだよ。……あ、酔っぱらう前の姿ね」

「俺は俺!ね、チーちゃん」


理性が崩壊した。

思わずネクタイをひっぱって、そのままぎゅっと抱きしめてしまったーっ!


「チー……ちゃん?」

「ユウくん、今、どこに住んでるの?おばちゃんは元気?おじちゃんとは会ってるの?てか、どうして転職したの?」

「チーちゃん、しゃべりすぎ」

「だって!!」


胸にぎゅっと抱きしめていた彼がふと顔をあげると、にっこり笑ったから気を抜いてしまった。

で、……キスをされた。


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