Perfume...

「ちょ……ユウ……く……ん」


3歳から6歳まで交わしたキスとは全然違う。

てか、さっきのかわいさはどこへ。

男のキス。

大人のキス。

こいつ……まさか、酔っぱらってないんじゃ……。


「俺は、1か月前にチーちゃんをあの会社で見つけて、すぐに気が付いたのに」

「……え?」

「転職することが決まってあの会社に訪問したときに、資料室で前ですれ違ったんだ」

「……ユウくん……と私が?」

「『ここは神聖な資料室だから、丁寧に使ってください。よろしくお願いします』って資料を探してた上司にチーちゃんが言ってたよ」


そんなこと、あったような、なかったような。

正直に言えば、まったく記憶にない。


「チーちゃん……、かわい……。てか、……眠い。てかそのときからチーちゃんが頭から離れない」

「……えっ?!」

「チーちゃん、大好き」


そして彼は、私の肩に寄りかかって眠ってしまった。

やぱい。

ドキドキが半端ない。

何、このパターン。

今までの恋愛にない、予測不可能。

てか、『大好き』……って!!

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