Perfume...


「ユウ……くん、ちょっと!!ダメ……」

「あーあ。こんなにチヒロ、濡れてたのにお預けか」

「や、ちょ……」


身体を起こした彼が、私の身体も起こしてぎゅっと抱きしめてくれた。


「やっと、俺のものにできると思ったのに。てか、チヒロは今日から俺のもの決定」


あー、もうなんなの。

振りまわっされぱなしの、心と身体と頭を全部、彼に預けた。


「言っとくけど、私、相当めんどうくさい女だから」

「そんなの小さいころからだろ」

「……」


そうだったかしら?

小さいころは、まぁまぁ素直でかわいかったと思うけど。

だけど、久しぶりに男に振り回される自分。

素直になれそうな自分に戸惑っていて、それ以上の言葉を言い返せなかった。


「てかチヒロ。実家なのに止めなかったってことは、そんなに俺としたかった?」

「な、何……言ってんのよ」


耳をペロっと舐めて、彼が低い声で言った。


「俺はめちゃくちゃ、したかったけど」


カムバック!酔っぱらいユウくんっ!

このままじゃ、私の理性は持たないからっ。
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