Perfume...
みんなで居酒屋に向かっても気が気じゃない。

注文するときも、『生中』とかって平気で言ってる!!

そして、あっけなくむかえた乾杯の瞬間。


「じゃ、みなさん。この5人が、営業企画部初期メンバーってことで!乾杯!!」


そのまま、私の心配をよそに、彼はジョッキの半分くらいまで一気に飲み干した。

だけど、彼は全く変わらない。

それどころか、おかわりもして。

そのあと、焼酎ロックも何杯も飲んで。

ていうより、彼はどうだか知らないけれど、他の3人は体育会系らしい。

元ラグビー部の川田君を筆頭に、学生の頃、先輩たちに飲まされて飲まされて強くなったとか。

そんなペースに合わせて飲んで、……まずった。

私もお酒は強い方。

そして酔っぱらったりしない。

だけど、立ち上がると足が思うように進まなかった。


「チヒロさん、もしかして酔っぱらってます?俺、送りますよ。どっち方面ですか?」


川田くんの言葉に、ありきたりな返事をした。


「ありがと!でも大丈夫、まだ終電あるから」

「そうっすか?」


それに……彼もいるから。

なのに。


「川田、あと、外のみんなも。めんどうくさくなるといけないから最初に言っておく。大石さん……、チヒロは俺の女」

「えっ?!」


みんなと同時に、私も声を上げてしまった。

ていうより、私が一番大きな声。


「あー、でも公私のけじめはつけるから余計な気を遣わないように。」


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