Perfume...


「その話、ホントですか!!」

「笑い話みたいだけど本当。ちなみに今日、チヒロさんとの関係をもしかして公表したり?」

「そうなんですよ、さっき。もぅ、……信じられない」


本当は少しうれしいけれど。


「やっぱり。ったく……。ま、それもアイツの計算通り」

「……え?」

「チーム内の結束を強くするためには、『秘密の共有』と『信頼』が大事だから、とかなんとか言ってたよ。ま、結局のところ、チヒロさんを独占したいだけだろうけどね。じゃ、チヒロさん、あとでゆっくり」


そういって、忙しそうな青山さんは厨房に消えて行った。

……ノンアルコール……とか。

おもしろすぎる!!

そのあとしばらくして、私と彼以外の3人は『絶対秘密は守ります!そして俺たちはチヒロさんの身辺を必ず守ります!』と言って帰って行った。

静かになった小部屋で、隣に座っている彼の鼻をぎゅっとつまんでやった。


「ん?」

「もぅ……ユウくんってば」

「びっくりした?」

「するわよ!!」


目の前の焼酎を一口口に含んで彼に思いっきりキスをした。

一口、口移し。

これで酔っぱらったらお笑いなのに、なんて。
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