Perfume...


「もぅ……」


本当、つかみどころがない……。

肩に寄りかかっている彼を見つめた。

骨ばって、男らしくなって。

だけど小さかった頃と変わっていない。

どんな人生を歩んできたんだろう。


「川田はラグビー部出身で……趣味は映画」

「……え?」

「伊藤はアイスホッケー部。……趣味は……あー……見かけによらず読書」

「ユウくん?起きてるの?」

「で、奥野は柔道で学生時代、国体出てる。……でも、今の趣味はゴルフ」


さっきまでのみんなでいたときの会話が蘇る。

部活精神というか、みんな若いくせに『先輩は敬うべし』みたいな昭和チックな話で盛り上がっていた。

そして最後はみんなで今度の休日ゴルフへ行こうとか、そんな感じになっていた。


「ユウくん、起きてるの?」


しばらくして、小さな声でつぶやいた。


「起きてない」

「……もぅ!!」

「てか、チーちゃん止めないとダメだろ」

「え?」

「危うく本当にここで最後までイクところだった」


顔がかーっと熱くなった。

ホントだ。

……危なかった!


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