Perfume...
そのまま時間が過ぎた。

どれくらいの時間が経ったのだろう。

個室の障子が開けられた。


「ラストオーダーだけど?ユウト」


声の主は店長の青山さんだった。

その声に驚いて思わず私の太ももに横たわったままの彼の頬をぺしぺしたたいた。


「邪魔するなよ、ヒロシ」

「え?ユウくん起きてるの?」

「寝てる」

「ちょっと!!!」


私たちの会話を聞いたあきれた青山さんが、個室に入ってきて障子を閉めた。


「おい、そこのエロおやじ起きろ!」

「やだね。つーか、部屋に入るときは許可とれよ」

「はぁ?ここは俺の店だ!!あ、チヒロさんは気にせずゆっくりしてくれて構わないから」

「ったく。せっかく俺とチーちゃんが、イチャついてたっていうのに」

「ちょっと!!ユウくんっ」


顔が真っ赤になる。

やっと身体を起こした彼に、青山さんが釘を刺した。


「で、口止め料の寿司屋予約してあるから、早くいくぞ」


そうだった。

ノンアルコールの口止め料は確かに払っておかなきゃ、だ。


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