Perfume...
このまま二人で
青山さんと3人でいったお寿司屋で、もう一度乾杯をした。

といっても、私と青山さんは正真正銘焼酎。

彼はほうじ茶。

ほうじ茶を美味しそうに飲みながら、『うまいっ』と深く深呼吸する彼の姿に笑えた。


「ねぇ、青山さんとユウくんはどういう関係なの?」

「え?チーちゃんやきもち?」

「違うっ!!」


もう彼は無視して、青山さんの方に身体を向けるとクスクス笑いながら答えてくれた。


「俺とユウトは、ユウトが中学からずっと悪友」

「そうそう、悪友」


この世の中の鉄則。

お互いを目の前にして『悪友』と言い合う二人は必ず正真正銘の『親友』に違いない。


「で、俺がいつか自分の店を持つのが夢で、中学の頃からいつもこいつと俺の部屋で親に隠れて一緒にいろんな酒飲んで勉強してたんだ」

「え?ユウくんがお酒?」

「そ。でも、こいついっつも二口目で爆睡し始めて。で、結局そのまま成長することなく大人になったってわけ」

「えーっ!!ってことは、青山さんのお酒の勉強に何一つ協力してないってこと?」

「そ」


少し不機嫌そうに彼がほうじ茶を飲み干した。


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