Perfume...
「ねぇ……、あんたたち、男と別れるときってどうやって別れてるの?」
そんな私の質問に一瞬沈黙になった妹たちが次々に答えをくれた。
「もらったプレゼントをとりあえず全部換金する」
「新しい男を紹介して、『ごめんね、好きな人ができたの』っていう」
「セックスの相性がいい男なら、最後にとりあえずヤッとく」
「男と別れたことなんてない、だってまぁくん一筋だもん」
「着拒」
個性豊かな妹たち。
……五人五色。
てか、聞いた相手が悪かった。
参考にならなすぎる妹たちだった。
「……ありがと。……聞くだけムダだったわ」
座ると同時に個室の扉が開いた。
「チヒ……。……え?……チヒロの友達?」
「ううん、妹たち」
「ぇ?!チヒロの妹?」
「そ、一緒にイサムにご馳走になっていいかしら?」
「も、もちろんだよ!」
イサムの笑顔がひきつった。
当たり前、私とイサムの12500円×2人分に加えて、12500円×5人分が追加されたんだもの。
「イサムさん!ありがとうございます!!」
ウィーン少年合唱団ばりに見事なハーモニーで5人の妹たちがお礼をいうと、イサムのひきつった笑顔が本当の笑顔になった。