Cotton Candy【ベリカ限定】
「雅、待っ……!」


「もう待てない」


雅は抵抗しようとしたあたしの言葉を遮るように、トーンを落とした声で囁いた。


そんな風に言われたら、あたしは何も言えなくなってしまう。


あたしの瞳を真っ直ぐ見つめながら顔を近付ける雅の事を、じっと見つめていた。


彼は、あたしの顔にギリギリまで自分の顔を近付けると、目を閉じた。


そして、あたしを抱き締めたままそっと唇を塞いだ。


さっきとは違う、優しいキスだった。


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